この記事では、意気込んで教育現場に踏み出したけど、上手くいっていない初任者の先生方や経験の浅い先生方に向けてオススメの本を紹介します。

悩んだ時こそアップデートやで!
この時期は子どもに関することや授業に関することなど、悩みが顕著になってくる時期ですよね。私も毎年この時期にもっと良く子ども達に関われると良いのに…と思うことがあります。

でも多くの本は読めません…
そこで、教師6年目を迎えた私が読んで心からオススメできる本を5冊紹介します!
この記事の目次
生産性向上は必須|さる先生の「全部やろうはバカやろう」
まずはこちらです!twitterで有名な坂本良昌さん(@saruesteacher)の著書です。
本音を言えば学年主任の先生や管理職に読んで欲しい!
この本には、子どもを伸ばす教師の仕事の質は落とさずに、時間や労力などのコストを減らすこと(=教育の生産性)に関する考え方や具体例が盛り込まれています。
ちなみに僕はすべてに当てはまります(笑)
働き方改革の意識を変える「考え方」と圧倒的な量の「具体例」が挙げられているので、幸せな教師生活を送りたいすべての人にオススメできます!!
現役の先生が書いている本で写真もたくさん使ってくれているので、分かり身が凄いんですよ。有難いことに。

さる先生のアイデアは、なにぃ!?っていう気付きが結構あるんですよね。
掲示物を画鋲で止めていたのですが、それよりも良い方法があることを知りました。
\掲示のオートメーション化/
— さる@小学校教師|Y.SAKAMOTO (@saruesteacher) September 18, 2018
☑︎習字ホルダー
→子どもが入れる
☑︎A4クリアホルダー(ワークシート等)
→子どもが入れる
☑︎壁面上部の養生テープステアー+ツーダンクリップ
→図工の鑑賞後に連結して持ってこさせ教師が掲示
放課後に掲示するのではなく、極力授業時間内に終わらせる。 pic.twitter.com/S32jKJWjtt
私はずっと画鋲を使って掲示物をしていたのですが、さる先生の言う「付随作業」のオンパレードだったことを知りましたね。違うやり方に変えたら凄く楽になりました。
結果、時短で掲示物が苦ではなくなり、子ども達と会話を楽しむ時間が増えました。
特に初任者の先生、今のうちに知っておくことでスマートに仕事ができるようになります。是非ともお薦めしたい。本音を言えば、生産性の低いうちの職員室の出入り口付近に立てかけておきたい一冊です。
2020年3月に新しく図解も出ましたので、より分かりやすくなりました!
僕も働き方改革に関しては記事にまとめています。興味がある方は読んでいただけると嬉しいです。
教育の土台となりうるアドラー心理学|嫌われる勇気、幸せになる勇気
私が一番好きな本です。教師として生きる自分の一番の指針となっているのがこちらの本です。それだけ、この本には救われました。
教師向けに執筆したのか?と思うくらい、普段から子ども達と接する教師にとって有意義な内容のオンパレードです。
ただ、タイトルを見ると、このように思いませんか?
主張をどんどんして相手から嫌われる覚悟を持ちなさい。 子どものために思っている事なら尚更。悪い所は指摘しまくって良い方向に導きなさい。
これは全然違いますので!

そんなこと思うの私ぐらいですか…
実際にはこの本を読んで私の指導はこう変わりました!!
・強要をしなくなり、寛容性を持って子どもと接することができるようになった。
・誰の課題かを考え、自分の課題でなければ不用意に首を突っ込まなくなった
私はADHDの子を担任していて、その子が勉強はしないし暴力的な行為を取ることもあって悩んでいました。薬も服用する前で、荒れていた時期でもあったのです。
嫌われる勇気を読む前の私は、その子と接する時に

何とかさせなきゃ!もっと指導しなきゃ!このままではダメなんだ!
この本は、固定観念で固まっていた私の心をほどくような気がしました。
嫌われる勇気の言葉を借りれば「課題の分離」をしっかりして、「最終的な責任を引き受ける人」は誰かを考えました。そして、私ができることを粛々とする。変わるか変わらないかを決めるのはADHDの子ども自身と考えて、サポートを続けました。
不思議なもので、自分の中にアドラー心理学がしっかり入ると、子どもに優しくなれます。余裕が生まれ、適切な対応ができるようになるのです。
自分の中に「教育の指針」が生まれたんだなと思って嬉しくなった記憶があります。このような体験を皆さんにも是非してもらいたいです!
「嫌われる勇気」を読んだ後には「幸せになる勇気」をオススメします。
嫌われる勇気が、哲人と青年による対談形式の理論説明書だとすると、幸せになる勇気は具体的な取り扱い説明書です。
実際に教育現場でアドラー心理学のノウハウをやってみたけどダメだったじゃないかと憤慨する青年の怒りからスタートしていますので面白いですよ。
私の感覚では二部しっかり読むことでアドラー心理学が整理されます。
もし嫌われる勇気を既にお読みで幸せになる勇気をまだご覧になっていない人は一読をオススメします。
自分の中に学級経営の芯を持ちたいと願う先生に|学級経営の教科書
次は学級経営に関する書籍です。こんな悩みが一年目は強かったのです。

クラスをどうやって良くしていけば良いか分からない…。隣のクラスより落ち着いていないことは分かるけど、どうしてなんだろう…?
教師になってまずする仕事が「学級経営」な訳ですが、大学でも現場に入ってからも大して指導されないですよね。
誰もが感覚的に学級経営をしていく気がします。
そこで、教師は自分から学級経営を積極的に学んでいく必要があります。
学級経営には、二つの側面があるそうです。
学習指導のためにいかにコントロールできた組織を作るかという考えを狭義の学級経営。
人間関係作りや集団作りを含めた子ども達の自治的な参画を求めていくのが広義の学級経営だそうです。
自分のやっている学級経営が、一部の子を排除する構造になっていないか。
絶対に指導を必要する事項は何か、子ども達を導き育てていく事項は何か。
具体的なポイントを示してくれているので分かりやすいです。
学級を「不安と危険に満ち満ちた格闘場」にせず、「いろんな人や出来事に出会える魅力的な場所」にしていくために必要な知識をインプットしていきましょう!
道徳の授業を一段階レベルアップしたい先生に|道徳読み
道徳の授業はむずかしいなあといつも思います。

また道徳の授業が全然うまくいかなかった…困ったな…

道徳ってどのように授業をすれば子ども達に力がつくか分かりにくくないですか?つい感覚でやっちゃうこともしばしば…
学校の赤刷りで板書例を見て、その通りにやろうとしても何だか上手くいかない!みたいな経験が多かったです。
でも当然なんですよね。教科書で想定している目の前の子どもと学級にいる子どもでは違うわけだから。
この本は「道徳読み」の本ですが、道徳って何だという初歩的な所から、学習活動で何をねらっていくのか、具体的に説明しています。この本をバイブルに、一度経験してみると良いですよ。
実は私も購入してみるまで

どうせ大したこと書いていない本でしょ。自分で考えた授業の方が良いに決まってるじゃん。本になんて頼らないよ。
と思っていました。 (超生意気ですね。)
それは違います!!
頼れるところは頼りましょう。ただでさえ経験の少ない先生なら尚更です!まずは真似て、そこから自分なりのスタンダードを作っていけばよいんですから。もう少し道徳読みについて知ってみたいという方はまず下の記事をご覧下さい↓
おわりに
今日は初任者の先生や経験の浅い先生、夏休みの本を決めていない先生におすすめしたい本を五冊リストアップしてみました。
どの本も今の私を形作ってくれている本です。本との出会いも教師の在り方を作っていく一つの大きなファクターなんだなと記事を書いていて考えていました。
一度読んで良かったのですが、何度も何度も読むことで理解しますので時間を作ってまた私も読み込んでいきます(^^)/

最後まで読んで下さりありがとうございました!私も学びたいので、オススメの本がございましたらコメント欄に紹介ください!!
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