若手教師が道徳読みで感じた抜群の手ごたえ【実践記録】

小学校教諭

こんにちは、まつおです。今日は、最近行い始めた「道徳読み」についてです!

(2019.06.01 追記)

心の友
心の友

「道徳読み」って最近よく聞くけど新しい学習の仕方?指導方法?

このように捉えられている方も多いですよね?

今回は、横山験也先生の執筆された「道徳読み――教科書を使う道徳の新しい授業法」を拝読し、実践を行った記録を書いていきます。興味がある方、お付き合い下さい。

まつお先生
まつお先生

「道徳読みって何だろう」という方や「道徳の授業やっているんだけど上手くいかないなぁ」と思っている方に是非お読みいただきたいです!

この道徳読みは仕事の時短にも繋がりました

道徳の見方・考え方を鍛える素晴らしい学習だと授業をしてみた私は思っています。

道徳読みに惹かれたきっかけ

道徳読みに惹かれたのは、特別な教科「道徳」の授業が上手くいっていなかったからです。

週1時間の時間を取ってやっているけれども、子ども達が生き生きとしていない様子…。

あ~…楽しくない授業しちゃってる

参加意識の低い授業になってしまっている自覚があり、何とかしたい!!という思いで、当時twitterで話題に上がっていた「道徳読み」について興味を持ち始めました。

まつお先生
まつお先生

このままの道徳じゃダメだ!もっと子ども達が育つ授業をしたい!

読み取り型授業の失敗体験談

道徳読みを実践していく中で、なぜ今までの授業で子ども達が生き生きと参加できないのかについて少しずつ見えてきました。

それは、道徳の授業の中で「判断する」学習活動が保証されていなかったからと考えるようになりました。

道徳の読み物資料を国語の授業のように

心の友
心の友

この時の登場人物はどう思っていたのかな?

と子ども達に問いかける授業展開が日本の道徳では多くなされてきたと思います。

登場人物の心を考えることはできます。

しかし、自分に引き付けて考えていないため浅い勉強になる傾向にあります。

これには理由があって、子ども達は「気持ち」にフォーカスして考えているから、それが「良い事」なのか「悪い事」なのか判断することがありません。

道徳は子どもたち一人一人が登場人物の行動や言動に対する良し悪し(善悪と言えるかも)を判断する授業展開が必要です。

その判断があって初めて対話に深みが生まれます。

というか判断したからこそ話したくなりますよね。

自分で何も考えていないのに、話をしたくなるわけがありません。

よく考えればそうなんですけど、意外と考えられていないことかも知れませんね。

子どもの頃に受けてきた「道徳授業」をやっても育てたい資質・能力は身に付かないのだと絶望しました!(笑)

そんなこともあり、道徳の授業を指導することにネガティブな印象を感じていましたね。

まつお先生
まつお先生

私の授業は判断する機会がなかったから、授業への参加意識が低かったんだな~…。ここにたどり着くまで5年かかってしまったよ。(涙)

モラルジレンマ型授業の失敗体験談

授業の盛り上がりに欠ける理由を探していたころの話です。

資料に揺さぶる所がないから参加意識が低いにちがいないと考えた私。

モラルジレンマを扱った経験もあります。

モラルジレンマ教材では、最終場面で「どうすれば良かったか?」判断する機会があって面白いから喜んで授業に参加してくれますよね!

例えば、昔の仲間に罪を認め自首をさせた方が良いという考えと見逃した方が仲間のためになるという考え方があります。

ここで子ども達の考え方が分かれます。

子ども達の中にある今まで蓄えた道徳の知識を使って判断して考えを交流させていく授業ですね!

今日の勉強いっぱい話して楽しかった~!

これら、子どもの中の道徳を掘り起こし、新しい道徳や概念と結びつけていくことは有意義な学習です。

モラルジレンマ資料はそういう意味で使えました。

ところが、どうしても討論形式になってしまい白熱が過ぎてしまうことがありました。(熟達した先生であればコントロールできる範疇の課題かもしれません。)

まつお先生
まつお先生

みんな!盛り上がっているのは良いんだけど、勝ち負けじゃなくて、考えをしっかり持って欲しいんだけど…!!

そのような経緯もあり、私は

こんな道徳の勉強を求めていた!
  • 自分で良い、悪いを判断する授業
  • 道徳的な価値観を使うことができる授業
  • 他の人の考え方や価値観についても知る授業
  • 子ども達にとっておもしろい授業

「道徳読み」とは?

道徳は読み取る力を育てる必要はありません!!

「登場人物は何人?」などと 、いちいち子ども達に 問う必要はありません

道徳教育の本質ではない時間を省き、人物の葛藤している理由など「道徳的な判断」をするために必要な材料はすべて教師の口から分かりやすく説明してしまいます。

全員を学習するための土俵に教師の手であげましょう。

まつおさん
まつおさん

読み物の概要が掴めたら、いよいよ道徳読みです。道徳読みの学習の流れについて最初に説明しますよ。

まつお先生が実践している「道徳読み」の授業の流れ
  • 普通に読む(内容を理解する)
  • 道徳探しをする
  • 見つけた「道徳」を発表し共有する(ペア、全体等は実態に応じて)
  • 登場人物を評価し、評価の理由を書く
  • 自分をふりかえる

道徳さがし-教科書から道徳を見つける

まずは教科書から、自分の価値観を使って道徳を探します。

私の授業では良い道徳、悪い道徳などという言葉を使っています。

この段階では明確に言葉にできない子ども達が多いです。

何となく良い事、何となく悪い事という印象を抱くのでその価値観を掘り起こす段階です。

子ども
子ども

休んだ時に家まで来て、前に話した色や形の貝殻をお見舞いに持ってきてくれるなんて中山君めっちゃ良い奴だよね。思いやりがある子って感じ。

道徳だと考えた部分に線を引かせます。

書ける子は線の隣に「優柔不断」とか「真心」なんてメモを書き残している子もいます。

その次にグループやペアで見つけた道徳を雑談のように共有します。

「そこはこうだよね」「そういう考え方もあるんだね」と広がりがあるからです。

また、人の話を聞くことは、言語化を苦手とする子ども達をフォローすることにもつながります。

私は雑談のように話す時間はすべての授業で大切にしています

まつお先生
まつお先生

全体交流で話すのは苦手な子でも近く友達と話をすることはできますよね。話す=アウトプットです。頭の中を整理して情報を入手もできるのでちょこっと話は道徳読みでもかなり有効でした。

 その次の段階では、ワークシートに今までの学習を通して考えた事や見つけた事を整理する時間を設けています。

そうすることで話し合ったけれど、何を学んだかよく分からないという状況を脱したいと考えています。

まとめると・・・

第1段階「道徳さがし」では…見つけてはアウトプットする
  • 教科書に線を引き、何となくの道徳を探す。
  • グループやペアで雑談のように共有する。(アウトプットする)
  • 思考を整理し「何となく」の道徳を書くことで更に深める。(アウトプットする)

今日の登場人物の評価をする

次に登場人物の評価をしていきます。

横山先生は「通知表をつける」と言っています。

第一段階の「道徳探し」は一般論で語ることができます。

コモンセンスで線を引き語れば、どんな子であってもできます。

授業の導入としては打ってつけですよね。

子ども
子ども

私も道徳を見つけることができたよ!

道徳の授業の肝は、行動や言動の良し悪しを主体的に判断することだと考えています。

その点、道徳読みでは登場人物に評価をするという学習活動があります。

まつお先生
まつお先生

これがまた、めちゃくちゃ良い学習活動になるんですよ。

登場人物の行動や言動を文章の中の世界観でとらえ、評価することで自分の価値観が表れるからです。子ども達が一番「道徳読み」の授業の中で燃えるというか、やる気になって進めるのがこの評価する場面です。

先生
先生

みんな、すごい熱量でワークシートを書いているね!楽しい活動なんだね

私の授業では登場人物の評価を「A・B・C」の3段階でつけています。

◎と△でやる先生もいれば、「A・C」でやる先生もいるでしょう。

人物の評価をつけた後に「どうしてその評価にしたの?」と理由を話し合う学習を展開しています。

まつおさん
まつおさん

評価してみて「A」をつけた人と「B」をつけた人では、そうつけた理由がきっと違うよね!どうして自分と違う評価をしたのか話し合ってみよう

 AとCという評価をした子ども2人がいた場合、道徳の価値観の違いが大きいはずです。

BとCであれば、共通点もありつつそれぞれB、Cにした理由があるはずです。

差異に目を向けて話し合いをして理解を深めて欲しかったので私はA・B・Cの三段階に分けています。この学習では、他者と自分の価値観の違いを考えることができます。

まとめると・・・

第2段階「登場人物の評価」では…自分と友達の価値判断の違いに目を向けよう!
  • 一人一人が登場人物の評価を「A・B・C」でつける。(評価理由もセットで)
  • どうしてその評価にしたのかを班やワールドカフェなどで交流していく。
  • 教師側のねらう価値の到達に向けてコーディネートしていく。

上記のワークシートはWordファイルです。

無償配布できますので、お問い合わせフォームにメールアドレスをご記入の上、お問い合わせ下さい。

自分をふりかえる

 話し合ったり、善悪の評価をつける議題に「自分」を持ってくると非常に苦しくなるのが道徳ですが、授業の最後には自分自身を見つめる時間を必ず取っています

まつお先生
まつお先生

ここで、一人一人が自分の言葉で考えた事や今までの生活を振り返ることができていたら今日の授業は大成功ですね!

私の学級経営では「行動がすべて」ということを伝えています。

どれだけ良い心を持っていてもそれが行動という形に出ないと「良さ」にはならないこと、逆を言えば「くだらねえ」と思っていも善意ある行動を取れば、それで評価されるということです。

担任が学級方針として掲げていることを道徳の時間にも見つめなおしてくれる機会があります。

また、正直に登場人物と自分を重ね合わせて省みる様子の子もいます。

この時間は最低でも5分間は取っています。

そして早く終わった子が出ますが、先に集めたりはしません

必ず5分間は席で書き続けることをしていくと、遅い子も安心して書く時間が保証されます。

そういった規律を合わせて指導していくと良いかもしれません。

第3段階「自分をふりかえる」では…
  • 登場人物の評価で明らかになった道徳を今度は自分に当てはめて考えてみる。
  • 早く書き終わる子、遅く書き終わる子が出るが5分程度のふりかえる時間を確保し、先に回収せず遅い子にも安心して書く時間を提供する。
  • ここでしっかり深まって考えていたら授業は実りがあったと言えるでしょう!!

さいごに

まつおさん
まつおさん

私のつたない道徳読みの実践を紹介させて頂きました。道徳読みって何するの?効果あるの?やり方はどうするの?という先生方の一助になれば嬉しいです。やっていくと子ども達も道徳読みに慣れてきます!

「道徳読み」は私が大事にしたいなと思っていたことと合致する点が多かったので、すんなりと実践を行うことができました。

筆者の横山先生からすれば意図しない所もあると思います

また、もっと改善すべき点があると思います。

 教育に答えがないように、「道徳読み」にも答えはないのだと思います。

実践を重ねた後に改めて書籍を読み返すと、何回でも新たな気付きが生まれますよね。

教師が学び続ける姿勢を大切にして、「道徳読み」を進めていきましょう!

コメント

  1. […] […]

  2. はじめまして。

    東京の小学校で、道徳読みを実践しているonichanと申します。

    道徳読み研究会東京支部の代表を務めさせていただいております。

    うれしくなり、コメントさせていただきました。今後、情報交換させていただければと思っております。

    • はじめまして。道徳読みの拙い実践に目を止めて下さりありがとうございます。 twitter等で、道徳読みの有効性を話されている方々はいらっしゃいますが、実践記録があまり出回っていないようでしたので書いてみました。 是非ご一緒に勉強させてください(^^)/

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