疲れた…もう教員なんて嫌だ…
こんな風に思ってはいませんか?
教師をしていると、どうしても嫌になってしまう日がありますよね。
『疲れた』『辞めたい』といったネガティブな環境に陥っている教師に向けて「学級担任が少し楽になるマインドセット」を紹介したいと思います。
考え方次第で人生は変わる!
効率の良いやり方を知らない経験の浅い先生でも、ベテランと同じ量の仕事をするわけですから、時間も労力もかかって大変ですよね。
その悩みの対策に、経験の浅い教師にインストールをオススメするマインドを紹介します。
このマインドセットを自分に導入することで、疲れた、辞めたいという気持ちから一歩抜け出し、子ども達と関わるのが楽しくなると思います!
それでは見ていきましょう。
同僚の学級経営や仕事ぶりと比較しないこと
比較するな
私は初任地が大規模校で全学年が3学級以上の学校でした。
この環境が私にとっては喜びでもあって、苦痛でもありました。
僕も最初は「先輩の先生からお手本を見せてもらって成長しよう!」という気持ちで最初はいっぱいでした。
ところがです。
学年集会などで、自分の学級が上手くいっていない事実を感じることになりました。
あの学級はいっぱい手を挙げるのに、なんでうちのクラスは手を挙げないんだ?
他の先生のクラスはあんなに立派なのに、どうしてうちのクラスはこんな姿なんだろうと、悶々とすることが増えてきました。
気になり出すと止まらないんですよね。
僕が初任の頃に隣の学級と比較していたことは、
- 自分のクラスだけ整列が遅い。
- 学年集会で他のクラスの方が手が挙がる。
- 子ども達が自分をリスペクトしていない。
こんな姿が目につき、指導力の無さが悲しくなる日々…。
俺はダメな先生なのかな…なんて思い悩む日もありますよね…
最悪なメンタル状況になると、子どもに向かって
「なんで手を挙げないの!」「遅い!もっと早く並びなさいよ!」なんて言ってしまったり…。
他と比べて、悪い所ばかりを子ども達に強く言っていました。
ダメだしは、絶対に辞めた方が良いですよ。
これでは子ども達との間に信頼関係は生まれません。むしろ、教師の嫌な面ばかりが目に見えてきます。
完全なる悪循環。
対策を言いたいところですが、初任者や経験の浅い先生の最初のスタートはそれで仕方ないんです。
割り切って、自分を責めないでください。
だって、指導するタイミングや、指導のノウハウをまだ身に着けていないですし、具体的に学んできた訳じゃないからです。
苦しんでいる先生方に伝えたいこと。
他の先生や学級と比べて劣っていると感じても、それを子ども達には見せないこと。
悪い所は無視して、子ども達にはポジティブ要素だけを最初は届ける。
ネガティブを見せないだけで、あなたの学級はきっと今より少し良い方向に向かいます。
暗い表情をしていてはダメ!子ども達の前でも、ふざけているくらいが丁度良いと思うんだよね。落ち込み荒れた姿は見せないこと。
子ども達は、教師として他の先生方より優れている先生ではなく、自分達と一緒に居てくれる温かい先生が大好きなのですから。伝え方や注意のポイントが上手くなり、余裕ができたらネガティブな所を軽く伝えれば良いのです。
まずは良い所だけを伸ばすで良いんです!
「保護者を敵にしているのは教師」協力者にも敵にもなる
さて次は、「保護者は正しく進めば協力者、間違えば敵になる」という経験に基づくマインドセットです。
初任時代のある時、ある男の子が反発を強めるようになりました。授業中に立ち歩いたり、教師に反抗したりするようにです。ちょうど個人面談時期だったので、ありのままにそのことを保護者に伝えるべき伝えない方が良いのか迷いました。
この時の私は、こうなっているのは私が原因。私が何とかしなければならない問題と考え、保護者には悪い所を何一つ伝えないままに面談が終わりました。(ここが失敗点!!)
俺が我慢すれば良いという考えと、俺が何とかしなければならないという考えの二つに悩まされたんだなあ。主語が自分だけになると大体良くないですね。
その後に、その男の子があまりにも学級の輪を逸脱するようになりました。学年主任とも相談の上、保護者に「実は…」と電話をしました。すると保護者からは「前の面談の時には言っていませんでしたよね?何でその時に教えてくれなかったんですか?」とのお言葉が。
親からすれば当然のことですね。早めに言うべきだった。
責任感を強く持つのは大事なことです。
しかし、あまりにも先生方は保護者を敵扱いしたり、情報を共有したりすることに対して後ろ向きな所が学校現場にはあると思っています。
私の体験も、面談の時に「実は最近こういうことで困っていて、もうちょっと私も○○していこうと思っているんですけど…」と話をしていればきっと保護者も理解を示し、一緒に課題に立ち向かう「協力者」になってくれたはずです。しかし、だいぶ後になって伝えたから「敵」になってしまったのです。
保護者に完璧な姿を見せることは無理です!!
保護者だって弱い所のある人間味ある先生の方が喜ぶし。
最初からあきらめましょう!大事にして欲しいマインドは、保護者は敵じゃないよってこと。ちゃんと伝えて、ちゃんと筋を通せば良い。敵にするも味方にするも実は教師次第なのです。
アドラー心理学から考える「子どもに深入りしない教師」の魅力
最後に一番私の好きなマインドセットを紹介。これはベストセラーの書籍から学んだこと。
小学校教師として五年間努めて「子どもに深入りしすぎない」ことは重要なマインドだと考えるようになりました。言い方を変えれば、子どもを侮るなということです。
ラクダに水を飲ませようとした時に水辺まで連れていくことはできる、でも水を飲むかどうかはラクダにしか決められないのと同じ。
子どもだから言える。子どもだから適当にできるなんてことは全くないんですよね。簡単に子どもの行動や気持ちを変えられると思わないことです。「今この瞬間」の子どもの姿から少し離れて教育に関わろうというマインドです。
まだ読んでいない人がいれば、滅茶苦茶にオススメできる一冊です。
注意されたり、友達と少しでも揉めると気分が下がり回復に長引く子どもがいました。最初の頃は他の子どもと同じようにさせることが必要だと思っていました。例えば昼休みに揉めたけど、勉強が始まり他の子が問題を解いているからこの子にも解かせなければという風に。
今思えばできるわけないですよね…。イライラしている状況の子に、問題解けって普通じゃない!(笑)しかし、この頃の私はそうさせることが大事だと思っていました。
しかし、もっと荒れた子を持った時に思いました。子どもの心は変えられない
子どもだから掌握できるなんて考え方が極論なんです。初任者の頃はできると思っていましたけどね!(笑)子どもを信じすぎないこと、子どもの行動を無理やり決めるなんて無謀なんですよ。
必要以上に子どもの状況を変えることに介入せず、時間の経過をまったり、アプローチを少しずつ加えるなどの対策が有効です。
今この瞬間に子どもを成長させたり、気持ちを変えたりするなんて無理です。この子どもの状況は変えられないけど、自分ができることはあるかな~と考えたいものですね。
心穏やかに持ちながら仕事に取り組みましょう。
▼嫌われる勇気を読んでもし止まっている人がいたらこっち▼(具体的でオススメ)
絶対いるぞ!苦手な同僚との関係はかなり消耗する
疲れた、辞めたいと思っている教員の中には、同僚との関係が辛くなっている人も多いと思います。調査では、学級経営以上に同僚関係で苦しむ人が多かったと記憶しています。(うろ覚え)僕の職場にも苦手な職員がいます。
その方は、とても仕事ができる方なのですが、他の人の仕事や授業に対して大変厳しく、ズバズバと物を申す威圧的な人なのです。年に一回授業を見て学びたい人ではあるけれど、普段から仕事を共にしたくない人です。
自分ができることは全員がやって当然だ!と思っている気がするね
僕が取った行動は極力接触しないようにするです。人間には、嫌な事や辛い事があった時に反芻してしまう特徴があります。反芻とは言われたことなどを頭の中で何度も何度も繰り返してしまうことです。これが出てくると、頭の中は苦手なその人のことでいっぱいになってしまいます。ただでさえ嫌な人なのに、頭の中が占領されたら文字通り「最悪」ですよね。
そういう時に編み出したのが極力接触しないというスタイルです。具体的には、プリントの印刷時間帯をずらす、職員室でなく教室で仕事をするなどの技です。そういう人は誰でもいいからダメだししたい可能性もあるので、極力接触しないが正解です。これで僕は随分楽になりました。
その人と上手くいかない可能性があるなら何とか自分を変えて頑張ろうとせず、逃げるというのも大事な選択肢ですよ。特に初任者は逃げ方をしらないと辛くなるので、接触を減らすという逃げ方を学んでください。
「あなたはセンスがある」退職校長から学んだこと
ここまで、3つのマインドセットを紹介しました。初任者や苦しむ若手教員のための記事を書こうと思ったのは自分が校長先生の言葉で救われた経験があったからです。
初任の頃、校長先生に面談の都度言われていた言葉があります。それは、「あなたは授業も生活指導もセンスがある。」という有難い言葉です。
振り返ってみて、まったくそんなことは無かったはずです。
それでも校長先生はその言葉を何度も何度も私にかけてくれました。心が軽くなり、もっとがんばってみよう!明日も子どもとよりよく関わろう!そんなエネルギーが心に宿る経験をさせてもらいました。
ステキな校長先生に出会ったんだね
だから、私は今苦しんでいる若手に、大丈夫だよ。あれ良かったじゃん。子どもから好かれているね。と言葉を選んで話をしています。
初任者や経験の浅い先生は経験年数のある先生よりも苦しい立場にいることが多いです。同僚の先生方には、温かい言葉をかけて欲しいなあと思います。同じ公教育を担う仲間をつぶしたくはありませんからね。
毒を吐いて、辛さを吐いて、やっていきましょう!
苦しい、辛いと思っている先生方、大丈夫です!どんな状況でもこの関係性は一年間、長くても数年間で終わりが来ます!!!
だから、自分を大切に、学級経営にも授業力向上にも少しずつ取り組んでみてくださいね。
私のマインドセットを作った本を紹介しています。興味のある方はご覧ください!意外と本から学んできたことって多いんだなあ。
番外編 クラスが上手くいかない人にオススメの一冊はこれだ!
まつお先生は学級経営や保護者対応のマインドセットをどうやって学んだの?
私は学級担任をしながら、何となくの経験で学級経営をしてきたよ。でも本当に自分の経営はこれで良いのか?と考えた時に、裏付けたいと思ったのね。自分の学級経営を「分かりやすく」まとめてくれていた一冊がこちらです!
学級経営をやってきたけど、自分の経営への考え方を整理したいなあという人はまずこの一冊から学んでみてくださいね!
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