こんにちは、現職教員のまつおと申します。僕が教員採用試験を合格した体験を振り返って思うことをまとめました。教採に必要なのはズバリ「一般教養」と「教職教養」を徹底的に叩き込むことです。
これから受験される方の少しでも参考になれば嬉しいです。それではよろしくお願いします。
教採の勉強は大学2年の3月から始めた
何をするにも優位性を持つことは大切です。僕は投資家ですので、投資をするにも各企業が同業他社と比べて事業にどの強みを持っているかを見ます。
教採における再現性の高い優位性は「対策を早く始める事」に尽きます。僕は大学2年の3月から学習を始めました。まだ友達は教採に対して本気を出していない時期です。勿論僕も適当に勉強していました。しかし、採用試験に向けてやるべきことが自分の中で明確になっていました。優位性を得るには「早く」取り掛かりましょう。
第一希望を早く絞れ、自治体ごとに対策は異なる
教採の難しい所に採用地によって試験が異なる点があります。試験日が地区ごとに異ななりますし、内容もそれぞれです。(関東は7月1週目、東北は7月4週目というふうに)東京都を受けて落ちたら神奈川県にしよう。というのは誰もが考えることですが試験日が同一の為、受験できない点もお忘れなく。
実家のある自治体の隣の自治体を受けられたら良いのに現状できないんですよね。
自分の希望する自治体に当てはまらない勉強をしていては時間の無駄です。ですから、自分の自治体を早く絞って、その自治体にフォーカスして勉強を進めましょう。
第二希望は本命と傾向が似ている自治体がオススメ
東北を受けると決めたら、次は違う自治体もリストアップしておきます。僕は関東を希望しました。東北を落ちたらどこでもいいから先生を経験して、講師経験を積んで戻ってくればいいやという考えです。
落ちてもその自治体で講師をするという人にはこの一手間は必要ありませんね。
ですから、受かりやすい状況を作ろうと、東北で受けた自治体と試験が似ている自治体を選択しました。結果は第二希望だけに身が入らず不合格だったのですが、対策としては間違いではなかったと思っています。
実技は短期集中で身に着けても問題なかった
多くの自治体で主に二次試験で実技試験があると思います。
例えば英語でスピーチをしましょう、ピアノを弾きましょう、絵をかきましょう、集団に指示をする、体育系の技をするなどがあります。これらはすべて、4年生になってから短期集中で仕上げました。
もし余力があるならもう少し早めから取り掛かっても良いと思うよ!
僕の受けた自治体は「一次試験で相当数が絞られる、そこを突破出来たら未来は明るい」と言われていたので、一次試験に全力投球したのです。ですから、一時終了後に実技を徹底的に練習しました。
自治体による差があると思いますので、ここは参考までにしてください。
合格の鍵はズバリ「一般教養」と「教職教養」
僕は教採を突破できるか否かは目に見えるテストの偏差値ではないかと思っています。これには、「人間を育てる教育現場に合ってそんなことはないはずだ」という意見論者もいると思います。しかし、採用する側の立場で考えてみると的外れの意見ではないと思っていただけるはずです。
採用する自治体の側に立つと見えてくる基準
たとえあなたがどんなに内面が素晴らしい人でも、採用試験で見抜くことはできません。特にふるいにかけられる一次試験には面接がありませんよね。これは一次試験が、「教師になるに適格ではない人間を選別するためのふるい」であることを意味しています。
一人一人をじっくり選んでたら何日もかかっちゃうでしょ?
自治体側の立場に立って考えてみましょう。確かに、人間力に溢れる素晴らしい人材を採用したい。でも、そんな時間もコストもない。だから、まずは可視化できる数値を評価して、そこを潜り抜けてきた人間の中から選ぼうと考えることは至極当然のことのように思えます。
「目に見える結果」こそ自分の攻撃力になる
つまり、教員になるには「目に見える結果=教職教養・一般教養」の得点を最大化することが教採突破の近道であり最適解であると私は振り返ります。これ以外に、明確に自分の強みにできるものがある人はよいでしょう。(英語の実力ですとか、全国レベルの競技経験ですとか)しかし、多くの一般受験者が最優先で取り組むべきは目に見える結果を高める事です。
一般教養は最低4周、過去問は5周をマラソン
さて、具体的にどう取り組むかですが、僕は二つのことをしました。
僕は、東京アカデミーの専門書を周回する学習方法を取っていました。下のリンクでは薄い本のように見えますが実物は物凄く厚い本です。図書館に持ち込んで勉強するのもなかなか重量があります。その分厚い本を、4回は周回すると心に決めて努めました。
これは先輩が3回目ぐらいから頭に入って点数が上がってきたと教えてくれたからです。だったら4回やればもっと完璧に近づけるはずだと考えて取り組みました。
学習の順番は教職教養→小学校全科をオススメします
教採の勉強は教職教養を理解してから小学校全科を学習することをお勧めします。これは、教職教養の方が覚える内容が少ないからです。教採受験をされる方は恐らく、模試も受けるでしょうが、最初のうちは全く点数が取れませんでした。
こんな点数で教員なんて無理じゃん・・・という所から僕はスタートしたので皆さんも大丈夫です^^
しかし、比較的覚える内容が少ない教職教養は点数化されやすいです。そこが点数化されてくると、「よし、次は小学校全科もやってやるぞ!」という風にエンパワメントされます。メンタルヘルス的に僕は教職教養から取り組むことをお勧めします。
やれるかもと思い出すと、勉強にも身が入ります!
教採勉強にはこの東アカの「オープンセサミシリーズ」を重宝しました。内容が一冊にまとまっているので、教採のバイブルになりました。
ちなみにですが、問題を解き始めたのは大学3年生の夏以降で、そこまでの間はノートに内容をひたすらまとめました。自分が理解できるように調べてまとめて、本だけで分からない事は聞いて、調べてと工夫しました。「納得」できるまでその単元の学びは終了できなかったので、かなりストイックにやったと思います。
人生で一番勉強に身が入っていたよね^^
面接は付け焼刃でもなんとかなるもんだ
一時を突破した後に面接がありましたが、これらは付け焼刃で何とでもなります。聞かれる内容は大体決まっています。それらにある程度答えられていれば及第点は取れるでしょう。
一次試験を突破できる人は、もう教育についてしっかり考えている人だから整理すればきっと大丈夫ですね^^
模擬授業などを求められる自治体もありますが、これらは対策が必要なので1次試験が終了後に対策を練ると良いと思います。
学校現場への学生時代の出入りは必須ではない
よく学生時代のアルバイト経験ですとか、学校でボランティアをしたことがあるとか武器にしている人がいますが、そんなに重要ではありません。
採用にあたってボランティア経験に想像以上の価値は無い
実際、まったくボランティア経験をしていませんでしたが僕は合格しています。
もちろん現場を知る上で良い経験ではあると思いますし、無駄ではないと思いますが、必須ではない。これが真実ではないでしょうか。
公務員であるため滅私奉公を建前上宣言する
さて、昨今働き方改革などが教師にも求められるようになってきました。
それらを知っていますよ感で答えたくなる気持ちも分かりますが、ここでも採用側の気持ちに立ってみましょう。「働き方改革を頑張ります!」という人より、「指導力を高めるように、日々努力します!」という人の方が採用したくなりますよね。受験者は採用したくなる人になる必要があります。公務員には職務専念し、子どもを伸ばす職責があります。それらを全うする覚悟があるのだという気概を面接官に見せてくださいね。
教員採用試験を突破すれば
教員は大変なことも多いですが、福利厚生もしっかりしていて収入面でも安定感のある職業です。何よりも子ども達を間近で見て成長の喜びに浸れる色彩に満ち溢れた仕事です。教採は確かに辛いですが、そこを乗り越えた先に出会える子ども達の姿を想像して是非頑張ってみてください。
頑張れ!未来の同僚達!!
この記事が少しでも参考になっていれば幸いです。
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